花粉症のステロイド注射は非推奨です
2022.03.29更新
院長の船戸です。久しぶりのブログ更新です。
本年は新型コロナウイルスだけでなく、スギ花粉症の大量飛散もありお困りの患者様が多くいらっしゃると思います。
花粉の大量飛散中に「花粉症の注射はやっていますか?」というお問い合わせが増えます。
お伺いするとステロイド(ケナコルトなど)の筋肉注射を花粉症治療として希望する患者様です。この注射は1回打つと1〜2ヶ月程度効果が持続してアレルギー症状を抑えられます。しかし効果が持続する分、副作用が出た場合に重篤化する危険がある治療です。日本耳鼻咽喉科学会でも強い副作用の点より以前から非推奨としています。耳鼻咽喉科医でこの治療を行う医師は皆無と思われます。しかし、いまだに一部の医療機関では行われています。
ステロイドの注射には
・感染症(免疫力の低下)
・注射部位の皮膚の陥没、筋肉の萎縮
・生理不順(女性)
・肝や腎機能異常
・精神障害(抑うつなど)
・骨粗鬆症
・満月様顔貌 など
特に新型コロナウイルスの流行中、このような免疫力を低下させる治療は感染症にかかりやすくなり、重症化しやすくなる危険があります。
もしステロイドのご使用する場合には、注射ではなく容量調節の可能な内服薬(セレスタミン、プレドニゾロンなど)を使用しましょう。内服でも継続して使用するのではなく、従来の治療法(抗ヒスタミン薬や抗ロイコトリエン薬)、点鼻薬、点眼薬などでは抑えられないほどひどい日に臨時に使用する程度がよいです。(新型コロナウイルス感染症治療で使用するステロイドや急性感音難聴、咽頭喉頭浮腫などで使用するステロイドなどとは目的が違います。)
既存の治療で効果が得られなかった患者様には下記の治療法もあります。来シーズンに向けての対策にご検討ください。
・レーザー治療
・舌下免疫療法
https://www.funato-clinic.com/allergies/
また2020年より重症のスギ花粉症に対して抗IgE抗体オマリズマブ(ゾレア®️)皮下注射による治療(保険適応)が開始になりました。まだ薬剤費が高価で負担金額が高額となりますが、既存の治療でも全く効果が得られない方には有効となる治療法です。
https://hajimete-xolair.jp/index.html
本当に必要のある治療かご検討ください。
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